９の月に入ったある朝、ゆりは自分の花壇の花が植え替えられるのを眺めていた。庭師のおじさんが花が終わるころに
なるとゆりが好きそうな花を植え替えてくれるのだ。13の月にはシャナーンが好きだったシャラの花を植えてくれるのだ
が、今はまだ花はつけてはいない。今植えてくれてるのは、水仙のような黄色い花だった。
「こういう花お好きですか？」
庭師のおじさんに聞かれて、ゆりはうなずいた。
「好きだよ。かわいいねー」
王の花壇には基本的に城の中で活けるための花が植えられているので、大きい豪華な花が多い。だが、庶民出身の
ゆりにはこういう素朴な花の方が心が和む。黄色いお花の横に、鈴のような白い花が一杯ぶら下がった花も植えてくれた。
「これいい匂いね」
「へえ、部屋に活けるといいんですが、少しお部屋に持っていかれますか？」
「うん。部屋に飾るね」
おじさんは花の茎をいくつか切ってくれた。
「あーいいにおい・・・」
その時ラギがとことこ近づいてきた。
「こんにちはー」
「こんにちは。ラギ様」
「あんたの花壇、ジャングルみたいになってるね」
ゆりはその近くにあるラギの花壇を見て言った。なんだか細い木は茂ってるわつるはからまってるわよくわからない状態
になっている。
「いいんだよ。これで。お母さんその花食べちゃだめだよ。毒だからね」
ゆりの顔の近くにある花を見てラギが言った。
「あんた・・・ロマンの欠片もないわね・・・」
ゆりは花を顔から離した。
「それではあっしはこれで」
「どうもありがとね」
庭師は花壇の周りを綺麗にして去って行った。
「ラギもちょっとは花の匂いに心を動かすくらいの感受性がないとさあ。ほら、いい匂いでしょ」
ゆりはラギの顔の近くに花を持って行った。
「うん。何でいい匂いかっていうと虫を呼び寄せるためなんだよー」
「だからそれが余計だっちゅうの」
その時「あの」と声がかかり、二人同時に後ろを見た。ゆりの頬が思わずぽっと赤くなった。
わーすごい美形♪誰だろう。この人・・・
黒髪の短髪の男で、ミカエル系統の顔立ちをした美男子だった。ちょっと恥ずかしそうに頭をかいている。
「わーやっぱりミカエルに良く似てるねえ」
とラギが男に近づいて言った。
「え？ミカエルの親戚？」
「ラリーだよ。ラリー」
「え？」
「こんにちは。王妃様」
大人になったラリーはミカエルに良く似た声で言ったのだった。
第20話
「エー一体どういうこと？」
ゆりはじろじろとラリーを見上げた。ラリーは今年１６歳、大人になるまでまだまだのはずだ。
「花壇に植えていた変身花がさ、今年ようやく花つけたんだよ。それで欲しい人にあげたんだよ。その服ミカエルの
だよね。だからますます似てるよ」
「なんだか恥ずかしいです。王妃様にお会いしたくて城まで来てしまいました」
紫と黒の服がまた良く似合っていた。
「かわゆーい！！ミカエルみたいに穢れてないところがいい！！」
ゆりは思わずラリーを見つめて言った。
「ミカエルって穢れてるの？」
ラギが聞いた。
「穢れてるよいい加減」
ゆりはそっけなく言ってラリーの腕を組んだ。すると、ラリーは照れるように頬を染めている。
「ほんと素敵よ。ラリー。大人になったらもてもてなんだろうねー」
「お母さんだめだよ。その気になっちゃ」
ラギが冷静な声で言った。
「ならないわよ。いいじゃん。ラリーが大人になるころには、私はおばさんだから見向きもされないし」
「え、そんなことは・・・」
「ねえ、他には誰が大きくなったの」
「ヴィンセントとクリスも大きくなりましたよ。町に遊びにいっちゃいました」
「そうなんだ。見たかったなー」
その時、「王妃、庭園で何してるんです」という声がかかった。
ラリーが後ろを見て「あ」と言い、声の主も「あっ」と言った。
「父さん」
「え？ラリー？どうしたんだそれ」
やってきたのはミカエルだった。ゆりはミカエルとラリーを見比べて、
「やっぱりラリーの方がかわゆい」
とラリーに引っ付いた。
「ラギ様に変身花をいただいたんで、大人になったんですよ」
「そ、そうなのか？王妃、何してんです？」
「目の保養」
「だめですよ。こんな外で男にくっついちゃ」
「相手は子供なんだからいいじゃない」
「今は子供じゃないでしょ」
「じゃあ、ラリー私の部屋いこ」
「え・・・」
「王妃！」
「ミカエルったら何勘違いしてるのよ。侍女らにも見せてあげようと思ってるだけよ」
「目つきが怪しいですよ」
ゆりはさっさとラリーの手を引いていった。
気分は女子高生だ。
「すっかり乙女になってるねーお母さんったら」
ラギが笑って言った。
「笑い事じゃないですよ。全く」
ゆりはラリーを部屋まで連れて行き、部屋にいた二人の侍女にもラリーを見せてあげた。侍女らも大喜びだ。
「ねえ、アナスターシャに会いたい？」
ゆりがラリーに聞くと、ラリーはちょっと恥ずかしげに「はい」と言った。
ゆりはアナスターシャの部屋に行き、勉強中だったアナスターシャとシスを引っ張ってきた。
「わーミカエルに良く似てるねえ」
シスがラリーを見て言った。
「本当ねえ」
とアナスターシャ。
「反応薄いわねえ。アナスターシャの好みじゃない？」
「好み？」
アナスターシャはきょとんとしている。
「姉様の好みはザクート様だからねえ」
シスが言った。
「え。そりゃ理想高すぎよ！」
「そうかなあ」
「ちょうど皆同じ頃大人になるのねえ。その頃にはどうなってるのかなー私は片隅で皆の恋の行方を見守ってるのかなー
ちょっとジェラシー」
ゆりが妄想を膨らませていると、子供らは皆首をかしげていた。
その時ミカエルが部屋に入ってきた。
「ラリー、そろそろ行くぞ」
「はい、それでは皆様」
ラリーは礼をして出て行った。
「それじゃ僕らも」
アナスターシャとシスも出て行った。
「感動の薄い子らねー私一人で騒いでばかみたいじゃん」
ゆりは口を尖らせたのだった。
その夜、ミカエルはラリーと一緒に部屋で酒を飲んでいた。ラリーはまだ大人のままだ。
「どうしたんですか？顔をしかめて」
「変な気分だなー自分と似た男がいるというのは・・」
ミカエルは頭をかいて言った。
「王妃様って面白い方ですね。側によるとすごくいい匂いがして、瞳もきらきら輝いてるし、肌も滑々して・・・
僕大人になったら王妃様の恋人を目指そうかなあ」
ラリーが真顔で言い、ミカエルがぶっと酒を噴出した。
「何考えてんだ。お前。その頃には、王妃は結構な年だぞ」
「そんなことないですよ。まだまだ若そうですよ。お父さんは結構な年でしょうけど・・・」
ラリーが微笑んでいった。
こんにゃろ・・・
ミカエルが横目で睨む。
「お前は王妃よりもアナスターシャ様の婿を目指せ」
「両方は無理ですかね」
「親子に手を出すのはやめろ」
「そうかあ・・・」
「そうかあじゃない。ばか」
その頃には・・・王妃ってば若い男に手出してたりして・・・恋人皆入れ替えられてたりして・・・
ミカエルは変な妄想をしてしまい、自分と良く似た息子を見て口をへの字に曲げたのだった。
一方神の国では、慈愛の女神ダーナが木陰でため息をついていた。
ちょっと離れた所にあるお花畑では、大きいクーリーフンが楽しそうに花の女神や音楽の女神らと一緒に歌を歌ったり
楽器を演奏したりしている。
クーリーフンは竪琴を弾くのが好きで、誘われれば誰とでも仲良く演奏するし、特別仲の良い女神というのはいなかった。
ダーナも竪琴は相当な腕前なのだが、音楽の女神にはさすがにかなわない。
「ああ、クーリーフン・・・」
ため息をついていると、ふらっと横に風の神が現れた。
「ダーナ、まーだクーリーフン追いかけてるの？」
「うるさいわねーいいでしょ」
ダーナは横目で風の神ウィルを睨んで言った。ウィルは風の神なのでめったに歩く事はしない。たいていふわふわ飛んで
いる。今も身体を軽く曲げてダーナと同じくらいの目の高さに浮いていた。
「ダーナには俺がいるじゃん。あんな若い子をいつまでも追いかけないでさー」
「ねえ、ちょっとガーベラの所連れて行って」
「いいよん」
ダーナはウィルに抱きついて、ウィルはそのまま風と共に飛んでいった。
その時、ゆりはガーベラの中に入っていた。神殿の外にかわいいうさぎがいたのでウサギと遊んでいたのだった。
「ウサギみたの久しぶりーかわゆーい」
真っ白なうさぎを抱きしめてほお擦りした。毛並みがふかふかだ。蛇の国にはウサギはいないので、かなり久しぶりに
見たことになる。
その時、突風が巻き起こり、ゆりは思わず目を閉じた。そして目を開けたとき、ダーナと見知らぬ神らしき男が
宙に浮いていた。水色っぽい髪と衣服を着た男だ。髪は斜め上に飛び跳ねている。茶目っ気がありそうな顔をしていた。
「やあ、ガーベラ」
ウィルがにこやかに言った。
「こんにちは。久しぶりねーダーナ」
ゆりはダーナを見つめて言った。
「そうだっけ？」
ゆりはウサギを下に降ろした。
「ちょっと、ウィル、よだれが出てるわよ」
ダーナに言われてウィルははっと口元を拭いた。
「ついこの前のことを思い出してしまった」
「この前って？」
「いや、こっちのこと・・・」
「ねえ、クーリーフンなんだけどさ、もうちょっと大人にならない？」
ダーナはウィルをほってゆりを見て言った。
「まだあきらめてなかったの？」
「もっと大人になれば恋に目覚めるかもしれないじゃない」
「相手が別の女神だったらどうすんだ？」
ウィルの言葉にダーナが睨んだ。
「恋に目覚めたらこっちのものよ。だからさーもうちょっとどうにかして大人にならないかしら」
「そう言われたって・・・」
「アシュランに頼めばいいんじゃないか？」
とウィル。
「こういう理由では頼めないわよ。第一相思相愛でもないし・・・」
「まあいいじゃない。あのままでもかわいいし」
「よくなーい。」
ダーナって相変わらずねえ。
そういえば、この前アマンザ大人になってたっけ。
ガーベラにはそういう力があるとかなんとか。
「とりあえずクーリーフンがその気にならないと無理じゃない？」
ゆりが言った。
「そうよね。じゃあその気にさせて」
「どうやって？」
「もっと大きくなったほうがいいことあるよーとか言ってさ」
「そう言われてもねえ・・・」
その時大きいクーリーフンが飛んでくるのが見えた。
「やあ、ダーナにウィル」
クーリーフンは後ろからウィルの首に腕を回した。
「よ、演奏会は終わったのかい？」
「うん。楽しかったよ」
「クーリーフンは一番どの女神が好きなんだ？」
ウィルが聞いた。
「お母さん」
「ガーベラの次は？」
「さあ・・・皆好きだよー」
にこにこして言っている。
「さあ、ガーベラ」
ダーナが肘で小突いてきた。
「あのさ、クーリーフン、もうちょっと大きくなりたいと思う？」
ゆりがしょうがなく聞いた。
「ん？」
「いやなら別に・・・」
「大人になると世界が変わるわよークーリーフン」
ダーナがすかさず言った。
「大人になりたいと思ってなれるの？」
とゆり。
「さあ、お母さんに欲情すればもっと大人になるかも」
「え！？」
「アマンザ大きくなったみたいに」
「ああ・・・でも・・・クーリーフンは性欲ってないんでしょ？」
「ガーベラその気にさせて」
「はー？相手は息子よ。何言ってるの。親子でそんなのまずいでしょ」
「身体交えなきゃ大丈夫だ。」
ウィルが親指と人指し指で丸を作って言った。
「え・・・・」
「試してみる？お母さん」
クーリーフンはにこにこ笑っている。
「えーでもー親子で熱い口付けは・・・」
「そのくらいふつーふつー私はしないけど」
とダーナ。
「なんだかどきどきしてきたなー」
ウィルもなにやら楽しそうだった。
「他人事だと思って・・・クーリーフンはどうなの？もっと大人になってもいいの？」
「僕は別にどうでもいいよ。」
「がんばって」
「いけいけー」
なんなんだ。この二人は・・・
ゆりは横で声援を送っている二人を眺めた。二人とも頬を染めている。
「んじゃちょっと試してみよう」
クーリーフンがゆりに近づいてきた。
んーどきどきするー
「んじゃちょっとじっとしててね。お母さん」
クーリーフンが顔を寄せて唇を覆ってきた。
うわー息子と・・・・息子とー！！！
ゆりは硬直している。ダーナとウィルはどきどきしながら見守っていた。
「これはこれで興奮するな」
ウィルがボソッといい、ダーナの肘鉄をくらった。
アマンザの時は小さかったけど、クーリーフンはもっとでかいから、かなり微妙だなあ・・・
軽いついばむような口付けが続いてやがて舌が口の中に入ってきた。
うわーやっぱりここまでしなきゃだめかな。クーリーフンったらいつこんなキス覚えたのかしら。
お母さんとしてはほっておけないわ。
すっかりガーベラ気分でそんなことを考えていると、クーリーフンが顔を離した。
「無理みたい？」
「うーん。んん？」
クーリーフンの背がみるみる高くなり、顔立ちが大人びてきた。
「きゃー！！」
悲鳴をあげたのはダーナだった。クーリーフンの背は、女神の背丈よりすっかり高くなってしまい、体つきも前よりは
よくなっていた。何よりその顔の美しさに、ゆりもダーナもウィルも唖然とした。
「服が小さいなあ。ちょっと大きいのもらってこよっと」
クーリーフンはそのままもっと大きくなった翼で飛んでいった。
「ダーナ、よだれよだれ」
「はっ！いけない。ぼんやりしてたわ。追いかけないと。誰かに先越されちゃう！早く！ウィル！」
「へいへい」
「待ってークーリーフン！」
風がびゅうとわき起こり、二人は飛んで行った。
一人残されたゆりはしばらく呆然としていた。
うーん。あれだけ美しいと、罪って気がするけど・・・ガーベラを男にしちゃった感じね・・・
その時、ゆりの視界に白馬のようなものが入ってきた。
あ！ユニコーンがいる！額に角ついてるかわいい！
馬の額には角が一本くっついている。ゆりはそちらによって行き、しばらくユニコーンとたわむれていたのだった。
「ああ、どこ行ったのかしら」
ダーナはウィルと空の神殿に来ていた。クーリーフンが空の神殿に飛んで行ったのだ。
「まあどこかにいるだろう」
とウィル。
自分に合う服をもらったクーリーフンはヒルデリアの元に来ていた。キュリアがいたからだ。
「にいたま。おっきい？」
キュリアはクーリーフンにだっこされて首をかしげていた。
「おや、大きくなったようじゃのう。クーリーフン」
とヒルデリア。
「はい、ちょっと大きくなっちゃったみたいです」
「さようか。美しいのう。ほほほ」
ヒルデリアの横にいた侍女らも頬を染めていた。
クーリーフンはキュリアをヒルデリアに返して部屋を出た。
そこで太陽の神アリアスに出くわしたのだった。
「こんにちは。」
にこりと笑って言ったクーリーフンにアリアスは目を見開いた。
「クーリーフンか？どうしたんだ？」
「ちょっと大きくなりました」
「・・・・」
美しい・・・・美しすぎる・・・
並の女神よりも美しいその美貌に、アリアスはぼんやりしてしまった。
「それじゃあ」
「クーリーフン、その、これから私の神殿に遊びに来ないか？」
背中を向けたクーリーフンに、思わずアリアスは声をかけた。
「いいですよ。」
クーリーフンは微笑んでいい、アリアスと共に出て行った。
「おかしいわね。どこにもいないわ」
空の神殿をうろうろ探し回っていたダーナは、神殿の外にいた者にクーリーフンを見なかったか聞いてみた。
「たった今アリアス様と一緒に出て行かれましたよ」
「アリアスと？なんで？」
「さあ・・・」
「ははーん、さては、アリアスの奴、女に飽きて男色に走る気だな？」
ウィルが横でいい、ダーナの顔が引きつった。
「冗談じゃないわよ。アリアスの神殿まで急いで！」
「へいへい」
ウィルは今度はアリアスの神殿まで飛んで行った。
ああ、なんて美しいんだろう。このまま神殿に飾っておきたい！
アリアスは神殿に連れてきたクーリーフンを見つめて思った。
顔も、姿も、白い翼も、何もかもが美しかった。
「ここっていっつも輝いてますね」
クーリーフンはにこにこして言っている。
「そりゃ太陽の神らしくしてないとな。神殿も」
クーリーフンは珍しげに棚においてある飾り物を眺めていた。太陽のような光が台座の上でくるくる回っている。
ああ、なんでこんなに美しいのに女じゃないんだ。女だったら即座に・・・まあいいか、この際男でも・・・
あまりの美貌にそんなことを思っていた時
「アリアス！」
女の怒号が響いてクーリーフンに近づこうとしたアリアスはぎょっとのけぞった。
「な、なんだ、ダーナじゃないか。びっくりするな」
部屋に入ってきたのはダーナだった。
「びっくりするのはこっちよ。クーリーフンを連れ込んで何する気よ！」
「え・・・何って・・何も・・・」
「なんで目をそらすのよ！」
「誤解だ。私が男に何かするわけないだろう！」
「いーえ、危ないわ。美しすぎるクーリーフンにむらむら来たに違いない」
ダーナは横目でにらんで言っていた。
「何をばかな！」
「ばかはあんたよ！」
「ねえ、ウィル、二人は何を言い争ってるの？」
クーリーフンが後ろの方にいたウィルに聞いた。
「えーと、なんだ、大人の事情ってやつだな。」
「ふーん？」
「気にせずにもう行っていいぞ」
「うん。じゃあねー」
クーリーフンはさっさと出て行った。
そして喧嘩のとばっちりを受けちゃかなわんとウィルもふわふわと出て行った。
「大体あんたは綺麗な女を見るとすぐ手出すんだから！」
「しょうがないだろ。私は綺麗な者が好きだ」
「だからって男にまで手を出さないで！」
「まだ何もしてないじゃないか」
「まだって何よ！やっぱ手出す気だったんじゃない！」
「だからそれが誤解・・・」
ダーナとアリアスの言い争いはクーリーフンがいなくなった後もしばらく続けられたのだった。
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