第１２部 第１話
ゆりがこの世界にやってきて38年目が経った。元の世界での暮らしよりもこちらでの暮らしの方がはるかに長くなってしまった。
38年の間、ゆりにもこの国にも様々な事が起こった。
32歳になる長女アナスターシャはとうとう過去へと旅立った。しばらくアナスターシャの成長を見ることができないのは残念だが、きっと大きく成長して帰ってきてくれるだろう。
長男シスは28歳、シスは責任感が強く、いつももっと強くならなければ、と思っている。
ラギは26歳、魔力は弱いがそれはもうどうしようもないことなので、他の方法でこの国の役にたちたいと思っている。
ロイとナナミの双子は１７歳、ロイは一族を守る戦士的自分の立場を自覚しつつある。ナナミはアナスターシャのようにかんしゃくを起こすことはなく、日々鍛錬に励んでいた。
古代語はハザークのおかげか、アナスターシャよりも得意である。
ミシェイラは９歳である。成長がゆっくりのミシェイラだが、兄弟姉妹の中でも魔力の潜在能力は高い。
末っ子のレーヌは今年３歳になる。女王ヴィラルージュの子蛇がついたレーヌの力はまだ未知数である。ミシェイラとレーヌはいつも一緒になって遊んでいる。
そしてゆりのお腹の中にはもう一人、男の子なのか女の子なのか、それはまだ分からない。
アナスターシャは過去へ渡り、へびっちとカーライルは未来へと戻ってきた。そして過去の時代からカーライルの子孫カールと老人ムサカが未来へとやってきた。
かつてハインリヒやディラン、ドルイドに目をかけていたムサカは過去の時代の王族である。瞳も王族の金の色だ。老いたりといえどもその魔力はラクシュミよりも高い。
そのためラクシュミはムサカに恐縮し、すぐに客間に案内していた。
カーライルは久々にエルバートの体に戻った。（エルバートが元気でよかった）とほっとしたカーライルだったが、ディーンの顔を見て思考回路を停止させていた。
「カーライル、霊になっても元気そうだな、死んでからも元気って笑えるけど」
ディーンは笑っている。
「お……おま……おま……おまえ……」
カーライルはディーンの体を触りまくっていた。
「い、生きてる！？ お前霊じゃないのか？」
「霊じゃない。いろいろあってさあ、俺とっても大変だったんだぜー」
「今まで何してたんだ？ どこにいたんだ？ なんで生きてるんだ！？」
事情がさっぱりわからないカーライルは、目を見開いてディーンを見ている。
「ハ、ハ、ハザークにあったか？ ちょっと来い！」
カーライルはディーンを連れて王の間から消えた。
王の間にいたゆりは、「カーライル様、想像通りの反応で満足」と一人満足していた。
「私、皆さんへの手紙を預かってきましたよ。それから、他にもいろいろあります」
カールが荷物の袋を開けていた。
「女王陛下からのお手紙です」
カールは女王からの手紙をラクシュミに渡した。
「ありがとう」
「女王陛下から他の方々への手紙と、ディラン様達からの手紙も預かってきました。それから、この巻き貝は、女王陛下が夢の中で借りた巻き貝だそうですよ」
ゆりはみたことがある巻き貝を受け取った。
「あーレーヌと夢がつながった時の巻き貝ね」
「それからこちらをどうぞ」
カールは平べったい宝石箱のような木箱をゆりに渡した。ゆりは巻き貝をヴィラに渡して平べったい木箱を開けた。
「あ！」
「あ！」
「あー！」
ゆりに続いて木箱の中を見た男達も次々に驚いている。
「王様、これ！」
ゆりは木箱をラクシュミに見せた。
「これは……」
ラクシュミも驚いている。中に入っていたのは二つのブレスレットである。そのブレスレットは似たような金細工で蛇の模様が描かれていたが、違うところがあった、
一つには蛇の目に赤い宝石が入っていたが、もう一つには宝石がついていなかった。
「やばい、今背筋がぞっとしているんだが……」
ミカエルが言った。
「私もぞっとした」
とフリット。ブレスレットを見た男達は、一様に口を開けている。
「まさか、あのブレスレットは過去の時代で作られたものだったのか……」
ラクシュミが言った。
このブレスレットこそは、ゆりがこの世界でずっとつけていたブレスレットだったのである。闇の国に行った後、ブレスレットはなくなった。まさかこれがゆりの元に戻ってくるとは。
「久しぶり、久しぶりだね」
ゆりは思わず泣いていた。
「王妃、久しぶりにつけてくださいよ」
ミカエルに促されて、ゆりは宝石がついた方のブレスレットを右腕につけた。新しいブレスレットは輝いて見えた。
「懐かしい……なつかしーーーーー！」
ゆりはあまりの懐かしさにブレスレットに頬擦りした。
「どうしてこちらには宝石がついていないんですか？」
フリットが聞いた。
「そちらについている赤い宝石は魔石といいまして、魔力を入れることができる珍しい宝石なんです。過去の時代で女王が見つけた魔石は二つ。もう一つは、こちらのネックレスに
ついてます」
カールはもう一つ、小さな木箱を出して、ゆりに渡した。
その中に入っていたのはシルバーの蛇がついたネックレスで、その瞳には赤い宝石が入っていた。
「こちらはとりあえずへびっちさんの気力回復のために使ってくださいとのことです。その後は、そのまま使うなり、宝石を移動させるなりご自由にと」
「へー、じゃあ、とりあえずジュノーがつけておいたらいいのかな。それにしても、まさかブレスレットがこんな形で戻ってくるなんてね。びっくりしたわあ。このブレスレットが、
過去の私に渡るのね。同じようなブレスレットが二個あったってのも驚き。こうやって比べてみると、蛇の模様がちょっと違うわ」
ゆりは男達にブレスレットを並べて見せている。
「本当だ。よく見ると蛇のうねりが違いますね」
「今王妃がしてる方が最初のやつですよ」
ミルキダスが言った。
「そうだっけ。そう言われればそうかもね。よく覚えてたね」
「アナスターシャが産まれた時、お前のブレスレットは取り替えられたんだったな」
ラクシュミが言った。
「そういえば、大人になったシス様が取り替えたんでしたね。しかしこんな風につながるとは、いやー世の中は不思議だなあ」
ミカエルは首をかしげている。
「まったくだな。とりあえず、カールは今日は部屋で休んでくれ。明日国の中を案内させよう」
ラクシュミが言い、カールは「ありがとうございます。陛下」と返事をしていた。
「私のことは王でいい。みなそう呼んでるから」
「はい、へ……王……」
カールは恐縮して遠慮がちに言っていた。
「私、もう一人のゆり、よろしくねー」
蛇の目のゆりが出てきてカールに挨拶をしていた。
「よろしくお願いします」
「すごい蛇だね」
「ありがとうございます」
「カーライル様の子孫ってすごいね。カーライル様喜んだだろうねえ。でもこっちに来ちゃってよかったの？ 家族は反対しなかった？」
「どうしても来たかったもので、無理を言ってきてしまいました」
「そうなんだ。私が過去に行った時はカールはまだ子供だったんだよね」
「はい、ゆり様の噂だけ聞いてましたよ。今では庭園にゆり様の石像が飾られてます。ドルイド様が生きていらっしゃる時はよく掃除を」
「あー！」
ドルイドが大声を出してカールの声を遮っていた。
「じゃ、僕はこれで」
ドルイドは去って行った。
「本当にドルイド様が転生されているなんて、感激だなあ……しかもハインリヒ様の子供に生まれ変わるなんて……」
「私も自分の部屋で手紙を読むことにします。それでは」
ハインリヒも去って行った。
この日は寂しいやら驚くやら、ゆりも周りも感情の起伏が激しい日だった。
「まさか、ここでブレスレットが返ってくるなんてねえ。僕も驚いたよ」
子供達もゆりのブレスレットを見に来た。
「あなたたちは最初のブレスレットを見るの初めてだよね」
「でも安心したよー。これで過去のお母さんにブレスレットをもっていけるもんね。謎が一つ解けてよかった」
ラギはほっとしていた。
「レーヌとミシェイラは？」
二人はいなかったのでゆりが聞いた。
「二人はムサカ様にひっついてるよ」
「自分のおじいちゃんだと思ってるみたいよ」
ナナミが笑って言った。
「あらあら迷惑じゃないのかしら」
「ひっつきたい気持ちわかる。ムサカ様の側にいると安心するもん」
とナナミ。
「そうだね。僕も」
シスが言った。
「僕も」
ロイまで言っていた。
「だってあのおじーちゃんすごいもんね」
「あの時代の王族の人だもんねえ」
ゆりはよくわかっていなかったが、ヴィラルージュの親戚というだけですごいに違いないと思っていた。
一方、ハザークの侍女がへびっちとの再会を喜んでいるところに、カーライルとディーンがやってきた。
カーライルは慌てた様子で、「ハザーク、こいつ、こいつはお前の……」とディーンのことを紹介しようとしていたので、ハザークは、「知ってる。親戚のおじさんなんだろ？」と言った。
「親戚のおじさん？ そんな軽いノリでいえるようなやつじゃないぞ。こいつは超がつくほどの問題児で、いなくなった後は、大勢の男がほっとしたくらいだ！」
「あ、ひでえ」
ディーンは傷ついた表情である。
「心を入れ替えて、今じゃいいおじさんだぜ」
「嘘つけ。なんで生きてるんだ」
「説明する暇がないじゃないかよ」
カーライルとディーンのやりとりを聞きながら、ジュノーはハザークの侍女に抱きつかれていた。
（何はともあれよかった）と思いながら。
ハインリヒが自分の部屋に戻ると、ドルイドがすでにいて手紙を読んでいた。テーブルの上には燃えかすのようなものがある。
「なんだそれ」
「手紙燃やした」
「は？ だれからの手紙？」
「騎士連中からの寄せ書き」
「なんで燃やしたんだ？」
と聞くと、ドルイドはつーんと横を向いている。
「それより、ムサカ様、この横の部屋にくるっていうんだ。冗談じゃないよ。全く」
ハインリヒは椅子に座りながらぶーたれていた。横の部屋には、侍女が行ったりきたりしていたのだ。聞くと、やはりそうだった。カールの部屋は同じ階だが少し離れている。
どうせならムサカとカールの部屋を入れ替えてほしかったが、こちらの方が広かったようだ。
「横が空いてたから嫌な予感はしたんだが……」
「よかったね。パパ」
ドルイドはにやにやしている。
「よくない。未来にやってきてまであのじい様の顔を毎日見るなんて思わなかった。悪夢だ」
昔散々いじめられたことを思い出したのか、ハインリヒは顔をしかめている。
「そういえば昔、ムサカ様にいつかぼこぼこにしてやる、といったまま、ぼこぼこにされ続けてるな。せっかくだから挑戦したら？」
ドルイドは無邪気な顔で笑っている。
「無理だ。あんな老人を殴るわけにはいかない」
ハインリヒはいい顔で言っていたが、ドルイドが「本心は？」と聞くと、「あのじい様強いから無理」と答えていた。
「全くじいさんとは思えない。私が子供の時から全く変わってない」
「本当だな。まあ、ムサカ様が何をしてくださるのか楽しみじゃないか。私は一般の子供として遠くから見てよう」
ドルイドは他人事のように言った。
「そんなわけにいくか」
「遠くから」
「無理だ」
ドルイドはちっと舌打ちしていたので、ハインリヒが「はしたないぞ」とたしなめていた。
夜、城の中はようやく興奮が落ち着いてきた。逆に一族の者達は未来からやってきた二人の噂を聞いてざわめいているようである。
ゆりは王の寝室にいる。
過去に行ったアナスターシャはどうしているのか気になるところであるが、ラクシュミはなんだかうれしそうな顔付きである。
ゆりの右腕にはブレスレットがなかったので、ラクシュミが「つけないのか？」と聞いた。
「久々にするとなんだか重くて。それに今ブレスレットから気をもらうのももったいない気がして」
あの宝石には、いろいろな力が入っているようだった。きっとディラン達の力が入っているのだろう。しばらくは、力を減らさずに大事にもっておきたい気分である。
「そうか」
「王様うれしそうだね。ムサカさんが来てくれて、そんなにうれしい？」
「うれしい」
ラクシュミは素直に言っていた。
「祖父に会えた気分だ。最も私の祖父はあんなに強くはないだろうがな」
「王様、よかったね」
「それにカールもすごいぞ。ずっとこっちにいてくれるんなら、子供達の誰かと引っ付けるのもありか？」
「王様ったら」
ゆりは苦笑していた。
次の日の午後、カールはさっそくエルバートに各砦を案内されている。カールの顔にいる蛇はここにやってきた時よりも薄くなっていた。やはりこの時代の気質の影響を受けているようだ。
それでもすごい蛇なので、カールの顔を見た女達は目を輝かせている。
城ではムサカが魔法を見せてくれる、というので、ゆりと子供達は城の中の広間にやってきていた。
レーヌとミシェイラはまだムサカにべたべてしている。そこにヴィクターとロナウドがやってきた。
「ムサカ様、この時代にようこそ、ヴィクターです。どうかよろしくお願いします」
「ロナウドです。過去の王族の方に出会えるなんて感激です」
「こちらこそよろしくお願いします」
「気質の低さに驚かれたのではないですか？」
ヴィクターが聞いた。
「予想はしておりましたよ。陛下は立派です。そして皆さんも。わしはこの時代の方々に敬意を表します」
ムサカに頭を下げられて、二人は困っていた。
「我々は、ただこの時代に生まれてきただけですから」
「そうですよ。それで、どうしてムサカ様ほどの方がこの時代に？」
「いろいろ理由はあるのですが、わしでしか伝えられないことがある、と思いましてな。シス様、王族にしかできない力はなにかご存じですかな？」
「結界ですか？」
シスが答えた。
「結界もそうですな。もう一つ、遠見の力。国の中を見通し敵を感知する能力。陛下は感覚的にやっておられるのでしょうが、この力は、小さい頃から訓練してコツをつかんでおけば、
大人になった時うんと楽になるはずです。ムン！」
ムサカが宙に杖をかざすと、大きな円形の中に映像が現れて一同びっくりした。
「すげー！ なんかでた！」
ロイがはしゃいでいる。
「城だ！」
「すごい！」
映し出されていたのは、この国を空から見た光景である。上空から見た城、そして城から北に移動して、街が見えてきた。まるで鳥が見ている映像のようである。
ヴィクターとロナウドはぽかんと口を開けている。子供達はみな目を輝かせていた。
「さて、カールは今どこですかな。探してみましょう」
映像がぎゅんと寄った。
「北の砦だ！」
シスが言った。
北の砦の外観が映り、さらにその中、部屋の中までが映し出されて、ついにはカールとエルバートが映っていた。エルバートが戦士達にカールを紹介中である。
「すごーい」
ナナミが言った。
宙に浮かんでいた映像が消えた。ヴィクターとロナウドは、夢でもみたかのように目をぱちぱちしている。
「ムサカさん、この時代でもそんなことができるなんてすごいですね」
ゆりが言った。
「すごいなあ。僕もやりたい！」
とロイ。
「こんな風に見せることは無理でも、頭の中に映像を浮かべることならきっとできるようになりますぞ。まずは一族の者の気を探る訓練をしましょう。そして敵意を感知する能力、
戦時ともなれば、鳥のように俯瞰して大局を見渡す力も必要です。少しずつやっていきましょう」
「はい！」
シスとロイはそろって返事をしていた。
「私にもできますか？」
ナナミが聞いた。
「できますとも」
「がんばります」
「王族の力ってすごいんだなあ」
ラギが感心するように言っていた。
「ミーはクーをさがしたい」
「アーねえはうつる？」
「アナスターシャ様はちょっと無理ですなあ」
「クーは？」
「クーとは？」
「ミシェイラ、クーは無理だよ」
とシス。
「なんで？」
「じゃあトー。トーは黒いながーい髪でいい声なの」
言ったのはレーヌである。どうやらオルガのことを言っているようだ。
「どなたでしょうか？？」
ミシェイラとレーヌはそれぞれ好きなことを聞いてムサカを困らせていた。
「あ……ロイ様の敵察知能力……」
ヴィクターがつぶやいてロナウドが耳を傾けた。
「ほら、未来のロイ様だよ。敵を察知する能力に優れていたじゃないか。もしかしたらムサカ様が鍛えてくださったおかげだったりして」
「ああ、確かに。あの時は我々はただ漠然に王族はすごいと思っただけだったが、こういうこともあったからなのかもな」
「ありがたい」
「ありがたい方がいらしてくださったなあ」
ヴィクターとロナウドはムサカを拝んでいたので、ゆりは不思議そうな顔をしていた。
その夜、ハインリヒがドルイドに会いにカレンの屋敷にやってきた。
「なあ、あの燃えかすの手紙、何が書いてあったんだ？」
「別にー」
「気になるじゃないか教えろよ」
「やだね」
「陛下からはどんな手紙だった？」
「それも教えない」
「冷たい息子だなあ」
ハインリヒは唇をとがらせていた。
騎士のみんなからの寄せ書きには、
「ドルイド、ハインリヒの子供に転生したんだって？ どれだけハインリヒが好きなんだよ」
「まさか追いかけて行っちゃうなんてな。会えてよかったな。息子になったら恋人にはなれないぞ」
「ハインリヒのことがそんなに好きだったとは」
「愛だな」
というようなことばかり書いてあったので、ドルイドはすぐに燃やしたのだった。
（くそーハインリヒが好きすぎて追いかけてきたみたいになってるー！）
「そーいうことじゃない！」
ドルイドが突然声を出したのでハインリヒが驚いていた。
「何が？」
「別になんでもない」
ドルイドはむすっとしたまま自分の部屋にこもってしまったのだった。
そしてその頃、ハザークの塔にはムサカがやってきていた。ムサカとカールは昨日挨拶にやってきていた。ハザークは二人を見て驚いていたが、やはりムサカの名前も覚えていなかった。
だがなんとも懐かしい気分である。ハザークは二人にも「物好きだな」と言っていた。
今夜は二人で酒を飲んでいる。
「気が薄すぎて驚いただろう」
ハザークがムサカに言った。
「それでも皆幸せそうですな。ハザーク殿も」
「毎日が予想できない日々だからな。過去から二人来ることも全く予想していなかった」
「過去では、未来の話を聞いては皆で想像しておりましたよ。毎度毎度突飛な話ばかりなので。アゼル殿下はアナスターシャ様がいらっしゃるのを本当に楽しみにしておられたんですよ。
今頃は、はしゃいでいらっしゃることでしょう」
「ちゃんとやっていけてるならいいがな。あの子は王妃に似てるから、きっと過去のみんなも楽しい日々だろう」
「ホッホッホ。きっとそうでしょうなあ」
ハザークもムサカも笑っていた。
「わしはこの時代での日々も楽しみなのですよ。シス様達を鍛えるのも楽しみですが、この時代の悪ガキにも会ってみたいですなあ」
ムサカは金色の瞳を一層輝かせていたのだった。
つづく
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