第７話
女たちがイシュタールを追いかけていたという話は当然ラクシュミの耳にも入った。ラクシュミは夜、そのいきさつを左目が黄色と黒のゆりから聞いていた。
ゆりは、イシュタールと引っ付いていたら、ついお互いにその気になって、気づいたらイシュタールが興奮していた、ようなことを
ラクシュミに言った。ゆりとしては女のプライドがあったので、強引に興奮させたなどとは言いたくなかったのだ。
ラクシュミは別段怪しがる事もなく聞いていた。
「まあ何にせよ・・・よかった」今のラクシュミは、一族の父的感情が優先しているので、イシュタールの怪我が治ったことをとても喜んでいた。自分の妻が男と
いちゃついて怒るとかいう感情は今はない。
「お前はすごい女だな」
ラクシュミはゆりに感心するように言った。
「んじゃ、ご褒美ちょうだい」
ゆりがぴったり体をひっつける。
「３月に一杯やるぞ。ご褒美」
ラクシュミがそういうと、ゆりは口をとがらせた。
「あれは当然じゃない。今年その気になりそう？」
「ああ、なりそうだぞ。そういえば、ミルキダスの子供が今日、明日にも産まれそうだぞ。ミカエルやフリットの子供ももう少しで
産まれるだろうし」
「そうなんだ。みんなお父さんになるんだねえ。アナスターシャが誰かの子供とひっついたりしてね。将来」
「さあな・・・ところで、お前にもう一人会わせたい男がいるんだが」
ラクシュミが突然話題を変えていった。
「ん？何？不能に悩んでる人？」
「違う。ユリウスという男なんだが、やたら男に好かれるんだ。しかも本人も、どうも男の方がいいらしい」
「ふーん。いいんじゃない。別に男好きなら男好きで。ほっといてあげたら？」
ゆりは頭をかきながら言った。
「力がない男ならほっとくが、ユリウスは結構魔力が高いからもったいない。お前のあふれる魅力でなんとかならないか？」
「・・・でも、男同士でも、もしかして愛し合ってたりしたら、引き離すのもかわいそうじゃない。微笑ましいからほっといたら？」
「何が微笑ましいんだ」
ラクシュミがゆりをにらんで言った。
次の日、とりあえず、ゆりはミカエルから情報を仕入れることにした。昼前くらいにミカエルはゆりの部屋にやってきた。ミカエルはゆりの左目が蛇の目だとわかるなり、ゆりをにらんだ。
「・・・・何よ」
「イシュタールに何かしましたね？」
「何かって？」
「・・・」
「イシュタール素敵だから、私もあっちもやたら気に入っちゃって」
ゆりがにこやかに言うと、ミカエルはもっとぶすっとしてゆりをにらんだ。
「心配しなくても、一番の恋人はミカエルだから」
「一番ならいいってもんじゃないですよ」
「そうなの？」
「全く・・・・」
「あっちには何も言わないでよ。あっちの私は、ただイシュタールと寄り添う仲だと思ってるんだから」
ゆりが言うと、ミカエルはため息をついていすに座った。
「それで、聞きたいことってなんですか？」
「ユリウスってどんな男？」
ゆりは少し首をかしげて聞いた。すると、ミカエルはまたゆりをにらんだ。
「これ以上恋人を増やすのはやめてください」
「別に恋人にしようっていうわけじゃないよ。男好きって本当なの？」
「・・・本人に問いただしたことはないですが・・・王に何か頼まれたんですか？」
「そう。私の魅力で女好きにしてほしいみたい」
そういうとミカエルは顔に手をあてた。
「全く・・・しょうがないな。王も・・・・」
「それで？男と愛し合ってるの？」
「さあ、ユリウスという男は、女ならいいのにってくらいの美形でしてね、そのせいか、よく男にその気になられるようですね。
最近大人になったばかりのようだが」
「フリットよりきれい？」
「フリットはまだ体格いいですからね。ユリウスは、背もそんなに高くないし、体格もそれほどよくもないし、また、おかしな
気の持ち主でしてね。王も言っておられたが、えらく中性的な気を持ってるんで、それで男が変な気になるのかもしれないですね」
「ふーん・・・午後に呼んでもらおうかな」
「・・・全く人の気も知らないで・・・」
ミカエルはため息をついて言った。
その日の午後、ゆりはユリウスに引き合わされた。あったのは普段のゆりで、ラクシュミとの話などはまったく知らない。ゆりは庭園で、ユリウスにマジックめいたものを見せてもらい、喜んだ。
手の平の上に、突然炎が浮かんだり、氷が浮かんだりするのだ。はたまた、蛇が巻きついたり。炎の形が人の形をとって、ダンスを踊ってりしている。
「すごい」ゆりは手をたたいて喜んでいる。
ユリウスは、評判通り大変美しい男だった。肩までの青みがかった銀色の髪。まるで女を思わせる風貌。背は170センチほどで、
華奢な体をしている。瞳も青かった。白い上下の戦士服を着ている。
「喜んでいただき光栄です」ユリウスが言った。
優しそうな男だ、とゆりは感じた。
「ねえ、ユリウス、部屋でお茶を飲みましょうよ」そういったゆりの左目は、蛇の瞳に変わっていた。部屋に入ると侍女たちは、お茶とお菓子を置いて消えた。
ゆりは、ユリウスをじっと見つめている。
「顔に何かついていますか？」
「ううん。きれいな顔だなって思って」
「女のようだとよく言われます」
「だって、あなた女だものね」
ゆりの言葉に、ユリウスは目を見開いた。
「王妃、何をおっしゃってるんですか？」
「あなた、女でしょ？どうして男の格好してるの？」
「王妃・・・」
ユリウスはきょとんとしている。
「私は男ですよ？」
「じゃあ、服を脱いでみて」
「そのようなことはできません」
だんだんユリウスの目つきが鋭くなってきた。
「どうして女でいたくないの？」
「・・・私はもう失礼します」
立ち上がろうとしたユリウスの手を、ゆりは握り締めた。
「私はあなたを苦しめる気はないわよ？どうして男として育ったのか、それが知りたいの。」
「私は、交わりの月にはちゃんと女と過ごしています」
「どこのだれ？」
ユリウスはうなだれた。
「お願いです。もう行かせてください」
「ユリウス・・・ずっとそのまま生きていくの？」
「・・・私は本当に女ではないんです。」
ゆりは悲しそうな顔をして手を離した。
「王妃、なぜ私を女だと？」
「一緒にいても私全然その気にならないから。もしかしてって思って・・・」
「・・・」
確かにユリウスの気は中性的だったが、ゆりはこうして側にいても、全く誘いたい気にならないのだった。
これだけ美しい男なのにおかしい。ひょっとして女かも？と感じたのだ。
「・・・私の体がみたいですか？」「・・・いやならいいわ」
「いいですよ。ですが、ちょっとここでは」
「横の部屋にいきましょ」
ユリウスは上着を脱いで上半身裸になった。華奢な体だが、胸の膨らみはない。おなかに小さい青い蛇が一匹いた。「納得していただけましたか？」
「・・・下も見せて」
「・・・それはさすがに・・・」
ゆりはからだを寄せてユリウスの股間に手を伸ばした。そこには、男の感触はまったくなかったのだ。
そんなことをされるとは予想してなかったユリウスは、一瞬あっけにとられ、やがて言った。
「参ったな・・・」
苦々しい表情で横を向いている。
「ごめんね。ユリウス」
「王に頼まれましたね？」
「あなたの男色を直してほしいってさ」
ユリウスは息を吐き、シャツを着てベッドに腰を下ろした。ゆりもその横に座る。
「ねえ、交わりの月は男と過ごしたの？」
「まさか、私は男は嫌いです。触られるだけでぞっとする。まさかこの姿で男に言い寄られるとは思いませんでしたが」
「子供のころはどうしていたの？」
「・・・」
ユリウスは横を向いた。
「ごめんね。ユリウス」
「いいんですよ。王をずっとだますのも、気が引けていたので。だが、どっちみち私は子供を産むことはできないんですがね。
この体ではね」
「大人になっても、胸がでなかったの？」
「大人になる前から、わずかなふくらみもありませんでした。私は逆にうれしかったですよ。男と交わりの月を過ごさずにすむと」
「・・・何かあったの？」
「私の母は大変美しい女でして、父もかなりの情をもっていたようで、ですが、母は私を産んで亡くなってしまった。
それで、どこかが狂ったんでしょう。父は私を男だといい続けて、男だといって育てました。私も、自分で男だと思って
いたんですが、物心つけば、体が違うのに気づきます。おかしいとはずっと思っていたんですが、ある晩、交わりの月に、
父は私に手を。その時父はいっていました。お前は私のものだ。他の男にはやらないと。あれほど恐ろしい思いをしたことは
ありませんでした。その父も、戦で命を落としましたが、私は大人になっても、この体のままだったんです」
「ユリウス・・・」
ゆりは悲しげな顔でユリウスの手を握り締めた。
「ごめんなさい」
「あなたのせいではないですよ。どっちみち、王をがっかりさせることになりましたが」
「・・・いいのよ。そんなこと」
ゆりは優しくユリウスの髪をなでた。
「ユリウス、私に、あなたを癒させて」
「え？」
「あなたに教えてあげたいの。女としての快楽を」
ゆりはベッドの上にユリウスを押し倒した。
「王妃・・・」
ユリウスが驚いた顔をする。
「大丈夫。私は女だから。あなたを傷つけたりできないから」
「はあ・・・ですが・・・」
「大丈夫だから」
ゆりはユリウスに軽くキスした。
「！」
「気持ち悪い？」
「いいえ・・・ですがその・・・」
「よかった」
ゆりはそのままユリウスの頬をなでて、口付けした。何度も優しく髪や、頬をなでているうちに、
ユリウスの体から力が消えていった。ユリウスの頭を胸に抱き寄せて、髪をなでて、そしてもう一度口付け、
ゆりはユリウスの服をぬがしていった。
「王妃・・・」
「大丈夫大丈夫、私を信じて」
「はあ・・・」
ゆりはユリウスの前をはだけさせて、胸に軽くキスした。そして、肌に触れながら、キスする。
やがて、口付けは熱烈なものに変わっても、ユリウスはじっとしてそれを受け入れていた。ゆりの手が、
ユリウスのズボンにかかり、ゆっくりとぬがしていく。
「あの・・・」
「中には入らないから」
「はあ・・・」
ゆりはからだの入り口だけを優しくなでて、優しくユリウスに微笑んだ。ユリウスは、ゆりの左の瞳が、
わずかに輝きを放つのをみた。
やがて、ゆりの優しい愛撫でユリウスの体は少しづつ反応しだし、ユリウスのお腹にいた蛇の色が、濃くなってきた。
「あ・・・」
ユリウスの腰がびくりとはねる。瞳は、青い眼球に黒い縦線が入ったような蛇の目に変わっていた。
ゆりは手を離した。
「・・・・う・・・あ・・・」
ユリウスは、胸に手を当てて苦しみだした。
「ユリウス・・・」
「ああ・・・・ああああ！」
体をのけぞらせる。ゆりは、ユリウスの胸が大きく膨らんでいくのをみた。
「胸が・・・」
「はあ・・・はあ・・・」
ユリウスは肩で息をしながら、自分の胸を見た。信じられないほどに、両方の胸が大きく膨らんでいる。
「ひどい・・・これで交わりの月には男の相手をしなければならなくなった・・」
ユリウスは、悲しげに言った。
「どうして？別にいいじゃない。男の相手しなくたって」
「・・・」
「女は子供を産む道具じゃないの。いやならいやでいいのよ」
「ですが・・王に言われたら・・」
「王様は女の子にそんなこと言わないわよ。もし言われたら、泣きながら王様を見つめてごらんなさい。
そしたら、王様も何も言えないから。男はみんな美人の涙に弱いんだから」
「はあ・・・そういうもんですか」
「そういうものよ。そのうちに、自然にそういう気になってからでいいのよ。まだ若いんだし、先は長いじゃない。
この人ならいいかもって男が現れてからでいいの」
「・・・はあ・・・参りました。あなたには」
「好きよ。ユリウス」
ゆりはユリウスの頬にキスした。ユリウスは一瞬あっけにとられたような顔をして、やがて微笑んだ。どこか、
すっきりしたような、そんな顔をしていた。
その後王の間に現れたユリウスを見て、ラクシュミは、あっけにとられた。「ユリウス・・・お前その胸は・・」
「今まで、王をたばかり申し訳ありません・・・」
ユリウスはひざをついたままいい、はらはらと涙を流した。すると、ラクシュミは、いすから立ち上がり、ユリウスに近づいた。
「今まで胸を隠していたわけではないのだろう？」
「男に対する恐怖心から、あのような体に・・・王に打ち明けることもできませんでした」
「それがなぜそのように？」
「王妃とお話をしているうちに、気が楽になりまして・・・すると体に変化が・・」
「そうなのか？ああ、もう泣くな」
ラクシュミはユリウスの腕を取り、立ち上がらせた。そして、頬に触れる。
「美しい顔が台無しではないか。もう泣くな」
「許していただけるのですか？」
「お前はもう、我が娘も同然だ。許すも許さぬもない。お前の苦しみをわかってやれないですまなかったな」
「王・・」
とめどなく涙を流すユリウスに、ラクシュミはひどく悲痛な気分になり、何度も優しく髪をなでた。
「申し訳ありません。私は本当に男が嫌で、王以外の男に触られると死にたくなるんです」「そうなのか。いいのだ。男の相手なんてしなくていいから、交わりの月には、若者の育成にでもあたればいい。な」
「王・・・・」
やがて、王の間から出たユリウスの顔は、先ほどとはうって変わってきりっとしたものに変わっていた。
王妃が言ったとおりだ。男というものは、女の涙に弱い。王にはしばらくこれで通そう
ユリウスはにっと微笑んで、城を後にした。
ラクシュミは、あまりの驚きに王の間でぼんやりしていた。王の間の扉の側にいた番兵達も同様だった。
おかしいなとは思っていたが・・・まさか女だったとは・・・もう少し力があがれば・・・もしかしたら私の子供産めるかも・・・
ラクシュミがちょっとそんな事を思った時、なにやら視線を感じて後ろを向くと、ゆりが立っていた。「な、なんだ？」
ラクシュミの顔が引きつった。
「・・・王様、今何か考えたでしょ」
蛇の目がぎろりとラクシュミを見ていた。
「何かって・・・なんだ？」
「・・・・」
人の心は読めないはずだが、時々妙に勘がいいな・・・恐ろしい。
「王様だめだよ。女の子に交わりの月強要したら」「強要などしないぞ。・・・でももったいないが・・」
「いいじゃない。そっとしておいたらそのうちにその気になるかもしれないでしょ？ほっておいてあげて」
「ああ。わかった。だが、男の指名の嵐だぞ。きっと」
ユリウスは力でいえば中級の中クラス。同じクラスでは他にジュメがいるが、純血の一族で中級の中クラスなのはユリウスだけだ。
他の女は中級の下、下級クラスの力しかない。しかもユリウスは大人になったばかりなので、そのうちにもっと力が上がる可能性が
ある。
「ミカエルが絶対声かけるぞ」
「大丈夫だよ。ユリウスなら」
ラクシュミの予想通り、ユリウスが本当の女だと知るやいなや、男たちの目の色が変わったが、ユリウスは全く無視していた。仕事以外では男と口もきかない。だが、女になったことで、女の子と気軽に酒を飲むという楽しみを味わうことができた。
ある日、ミカエルがユリウスに声をかけたが即座に「いやです」と言われてしまった。「・・・まだ何も言ってないだろ」
とミカエル。
「何ですか？」
ユリウスは、まるで親の敵でも見るかのような目でミカエルをにらみ、ミカエルは何も言わずに退散した。
２月に入り、ユリウスがゆりの部屋を訪れた。前と同じ白い戦士の服だったが、胸が膨らんでいたのでゆりはぎょっとした。「あれ？」
「すいません、実は女だったんです。男嫌いであんな格好してたんです」
ユリウスが言うと、ゆりはすぐ納得した。
「そうなんだ。どうりできれい過ぎると思ったんだ」
「私、王妃に気あげられますよ」
ユリウスの気は、中性的なものから女の気へと変わっていた。といっても女にしてはあっさりした気質をしていたのだが。
「え？本当？」
ゆりの目が輝いた。
「はい。たまにならあげれますよ」
「うれし〜」
ゆりはようやく気をもらえる女の人が現れて、大喜びだった。
そのころイシュタールが王の間でラクシュミにあっていた。「どうだ？久しぶりに女に追いかけられた気分は」
「はあ・・・」
イシュタールはちょっと恥ずかしげに頭をかいた。怪我が治ったという話は、自分の口からラクシュミには言いにくかったので
どうしたものかと思っていたら、なぜか女達の攻撃が始まり、たじたじのイシュタールである。
だが、男としての機能が戻ったことで、どこかほっとしている自分がいた。
もしかしたら子供を残せるかもしれない。その可能性が出てきたからだ。すっかりあきらめていただけに、それは大きな喜びだった。
「前とちょっと女達の表情が変わりましたね。昔はもっと毎年悲壮感が漂ってましたが・・・明るくなりました。これも麗しい王妃様のおかげですね」
「それは言いすぎだと思うが」
「いいえ。麗しいですよ。とても」
「そうか」
その時、ミカエルからラクシュミに思念が届いた。
「ミカエルの子供が生まれたそうだぞ。男の子だ」
「そうですか。良かった」
ミルキダスの子供はすでに産まれていた。両方女の子だった。ジュノーとヴィラ、フリットの子供ももうすぐ産まれる。
「今年は子供も一杯できそうだし、お前の怪我も治ったし、いい年になりそうだな」
ラクシュミが微笑んで言った。
「そうですね」
イシュタールはラクシュミの笑みをまぶしそうに見つめた。
１０年前ならば、決して浮かべる事はない笑みだという事に、王は気づいておられるのだろうか。あの張り詰めた空気の中、城の中で、笑みがこぼれることすらなかったのに。
今は、こんなにも笑いに満ちている。
「我らにとっては王妃は慈愛の女神ダーナのような存在なんですから、王もちゃんと王妃を大事にしてくださいね」イシュタールが言った。
慈愛の女神ダーナとは、美しい女神で、微笑むだけで全ての男は淡い恋心を抱いてしまったという神話の女神である。
「慈愛の女神ダーナときたか。それはさすがに言い過ぎだぞ」
ラクシュミがあきれて言う。
「いいえ。言いすぎじゃないですよ。大事にしないとばちがあたりますよ」
「わかっている。来月の交わりの月は、じっくりかわいがってやるつもりだ」
「そうですか」
イシュタールは微笑んだ。
新たな風が吹いてくる。新たな時代の風が・・・
新たな時代は笑みにあふれた時代になるようにと、願うようにイシュタールはまぶたを閉じた。
進む
おしまい