第37話
蛇の国での酒祭りの数日後、ミカエルがミケの店にやってきた。
「なあ占い屋、占いでこの犯人って分からないのか？」
ミカエルが持っていたのは新聞である。王妃が巻き込まれた事件については、もちろんミケも知っていた。裏通りでも話題に上がっている。
「いやーいくらなんでも無理ですよ。それが分かるくらいなら、わたしゃここで占いなんてやってないです」
「だよな。やっぱり」
「王妃様は、やはりショックを受けていらっしゃるんですか？」
ミケがおずおずと聞いていた。「王妃様、おかわいそうに」と裏通りの料理屋のおかみさんも言っているくらいである。
「ジンラ様も謝りに来てくださったし、王妃はさほど落ち込んではいない。私はこの事件、狂言のような気がしてるんだがな。なにせ死者もいないんだからな」
「狂言なら目的はなんでしょうかね」
「さあなあ。こちらに不利にしようとしたとしか考えられないがな。死者はいなかったが体が麻痺した者はいたらしく、それはジンラ様が治したらしい。体に麻痺が残ると労働者にとっては死ぬほど辛いだろ？ 恨みに思うには十分だ」
「わたしゃなんとなく、子供のいたずらのような気もしてますがね」
「子供のいたずら？」
「いろいろ詰めが甘いところが子供っぽいなと、ところでなんか良い匂いがしますね」
ミケは鼻をくんくんさせていた。ミカエルから良い匂いが漂ってくる。
「わかるか？ 実は新しい香水を買って」
「いやいやそっちじゃなくて、その袋の中から良い匂いがしますよ」
ミカエルは麻の袋を下げていた。
「結構鼻もいいんだな。犯人がわかったらやろうと思って持って来たんだがなあ……」
「な、なんです？ なんです？ 何のお酒です？」
ミケは机の向こう側から回ってきてミカエルに近づいた。
「ジンラ様のお酒」
「え？ うおっ？ うおおおっ？」
ミケは驚きのあまり目をまん丸くしている。
「ありがとうございます。ありがとうございます」
ミケは拝むように言っていた。
「まだやるとは言ってないが」
「そんなあ。殺生な。ください」
ミケは甘えるように言ったが、人相の悪いおじさんに甘えられてもあまりうれしくもなかったのか、ミカエルは後ずさっていた。
「まあいいか。占い屋には良い物を借りてるし、ただし、他言するなよ。内緒だからな」
「はーい。はい。誰にも言いません」
「ほい」
ミカエルは袋ごとミケに渡した。
「ありがとうございます」
ミケは袋を抱きしめた。ミカエルは去って行き、ミケは袋の中から酒瓶を取り出したのだった。
「おおーまじかよ。ジンラ様のお酒？ 冗談じゃないよな？」
瓶にはコルクがしてあったので、ミケはコルクを抜いてみた。とてつもなく良い匂いが漂ってきた。
「おおージンラ様のお酒じゃなくてもうまそうだ。もう店は閉めて楽しむかな」
ミケはもう酒を飲みたくてたまらなかったのだが、ふと裏通りの先生の顔が浮かんだ。あの医者は、ジンラのことをかなり崇拝しているようである。
「どうしようかな。先生には世話になったしなあ……くー……」
ミケは悩みに悩んだが、結局、先生と一緒に飲むことにした。診療が終わる頃先生の元に行き、「一緒に飲みましょう」とジンラのお酒を出したのだ。
「お、うおっ！？」
先生も驚いた。
「一体どうやって手に入れたんですか？」
「ミカエル様が内緒でくださったんです。先生が喜ぶだろうと思って持って来たんですよ。内緒ですよ。絶対に」
「ジンラ様が誤解のお詫びに酒を持ってきてくださったらしいという話は聞きましたよ。まさかここに来るとは驚きですが」
「一緒に飲みましょう」
「本当にいいんですか？ 感激です」
二人は杯に酒をついで乾杯した。匂いだけでそこらの酒とは違う。先生は感激ついでに自分がなぜジンラを崇拝しているのかミケに話した。
「私の家族は雷獣の国で酒を作っているんですよ。あるとき農場主同士で会合がありましてね。会合から帰る途中で父が倒れたんです。父の酒にだけ毒が入っていた疑いがあるって。その頃農場主同士でいろいろ小競り合いがあったようなんですよね。父はやり手で王家の覚えもめでたかったんですが、それが一部の農場主には気に食わなかったようでね。無味無臭の毒で、父でさえ気がつかなかった。私はその時幼い子供で、家ではジンラ様を崇拝していたので、ジンラ様に祈ったんですよ。父が酒を飲んで倒れました。元に戻してくださいと。そしたら、翌日の早朝ジンラ様がいらしてくださったんです。一緒にいた妖精の話では、酒が原因での苦しみならば、取り除くことができると。父は持ち直しました。やはり原因は酒だったんです」
「先生の祈りが神様に通じたんですか？」
ミケは驚いて聞いた。
「私の祈りが伝わったというよりは、事件を知った風の妖精がジンラ様を呼んでくださったみたいです。父と仲の良い農場主も酒を疑って騒いでいたので。神の国にいるジンラ様が自分で気がつくのは無理なので、風の妖精にそういう事件に気がついたら知らせるようにと頼んでいるみたいです。さらに、ジンラ様は酒に毒を仕込んだ者に罰を与えたんです。どんな罰だったと思います？」
「えーと……想像がつかないですね」
「味覚を奪って行かれたんですよ。犯人は二人いて、このことは王家も知ることになりましてね。その二人は追放されました」
「味覚。へー味が分からないんじゃ酒も作れないってわけですね」
「そうです。二人の農地は他の農場主達でわけられて、父の農場も大きくなりました。今では兄が継いでますよ」
「先生はどうしてこの国に来たんですか？」
ミケは目をまん丸にして聞いた。
「私は医学の方に興味が出ましてね。一族の者でもなかったので、せっかくなので国外に出ようと思って、気がついたらこの国に。この国のお酒が好きなんですよ。たまに国にも送ってるんです。送料は結構高いんですがね、喜んでくれてますよ」
「そうだったんですか」
酒に毒を混ぜることは暗殺者にとってはよくある手である。
（俺も気をつけよう）
ミケはそう思いながら、ご機嫌の先生と酒を飲んだのだった。
さて、龍の国である。
龍王は自分の末の弟の部屋を訪れていた。外国には龍王の兄弟は三人ということになっているが、正確には四人いる。一人は病弱なためにすでに兄弟という認識から外されている。上の三人は成人済み、末の弟はまだ子供である。
龍王アイザックは以前蛇の国での戦にもやってきていた。腰までの深い緑の長髪、整った風貌の美丈夫である。魔力も前龍王に引けを取らない。先代の龍王も安心して息子に王を譲ったことだろう。
「陛下が僕の部屋を訪れてくださるなんて、何かあったんですか？」
末の弟が聞いた。名前をラモン、子供ながら背も高く筋肉質な体つき、短髪で、王家の金色の瞳を持っている。だが、魔力はさほど強くはない。顔立ちは整っているが目つきは異様に鋭い少年である。兄であるアイザックには十五センチほどの黄色がかった角が額から生えていたが、ラモンには角はない。龍の一族ならば全員角があるというわけでもなかった。角がある者の方が、魔力が強く、一族では重宝がられている。
「昨晩、ハロルド様がここにいらしただろう」
「おや、もうご存じで？」
「何の用でいらしたのだ？」
龍王は椅子に座って聞いた。どうやらすぐに出て行くつもりはないようだ。
「別に、ただ、僕の様子を見にいらしただけですよ」
「……いろいろ調べさせたが、この前の酒の事件、犯人はお前ではないか？」
龍王がずばり聞いた。
「僕が？」
「裏の連中は誰も指示していないそうだ。だが、お前に蛇の毒を売ったという商人が見つかった」
「へー」
「お前は、よっぽど神の罰を受けたいらしい。それとも、望みは我が一族を窮地に陥れることか？」
「……僕はただ、二つの国がもっといがみ合えばいいなあと思っただけですよ。僕が大人になる時までにね」
「そのために自分の国民を傷つけるなど」
「殺してはいません」
「殺さなければ良いというものではない。もしやハロルド様がいらしたのもその件じゃないのか？」
「そうです。僕を疑ってらしたので、泣いて、僕はもうそんないたずらをする子供じゃないと訴えたら、すまないと言って去って行かれました」
ラモンはなんでもないことのように言っていたので、龍王は呆れていた。
「お前というヤツは……」
「いくら神様でも、人間の嘘は見抜けないんですよね」
「ばれたらどうするつもりだ。お前はラクア様に受けた罰をすっかり忘れたのか？」
「忘れてはないですよ。もう二度と、水に細工なんてしません」
「余計なことをするな！ 大人になったら働かせてやる。それまでおとなしくしてろ」
龍王は不機嫌そうに言った。
「退屈なんですよ。とっても」
「騎士達を相手に戦いの訓練をすればいいだろう」
「誰も本気で相手をしてくれないんです」
「ハロルド様の好意を失うことになったらどうする」
「別にいいですよ。ハロルド様は、僕の望みなんて何一つ聞いてくださらないんだから。早く大人になりたい。大人になって戦に出たい。僕の存在意義なんて、どうせそれだけなんだから」
「…………」
龍王はため息をつき、「二度と下らんマネをするな」と言って去って行ったのだった。
十一の月の末、ゆりの元にスペードから手紙が届いた。持って来たのはイシュタールである。
「火の妖精さんが持って来てくれたんです」
「そうなの。ありがとう。こういう技が普段も使えるんだ」
ゆりは驚きつつ、手紙を読んだ。手紙には、ジンラ様の事件でゆりが落ち込んでいないのか気になったというようなことが書かれている。
「スペード様が私のことを気にしてくれてるなんて、うれしいな。返信も火の妖精さん経由で頼んじゃっていいかな」
「頼んでみますよ」
「ありがとう。火の妖精さんもありがとう」
イシュタールは去って行った。ゆりはさっそく机に向かい、返信を書こうとした。
「あ、そうだ。ヴィラに手紙を見せた方がいいかな。愛をささやかれてるわけじゃないから別に良いかあ」
スペードからの手紙は、ヴィラにチェックされていたのだ。二人が抱き合ってからもう随分間があいたので、ゆりの感情的には落ち着いていたが、時々スペードの顔をみたいという衝動も感じてしまう。
（やっぱりスペード様の顔、好みなんだろうなあ。憧れるならミカエル系の顔なんだけど、私ってば未練タラタラだわ。そろそろカードも手放した方がいいのかな、と思ってるんだけど、騎士のスペード様とも離れがたい）
カードを手放すと、完全に騎士のスペードとの縁が切れてしまうような気がしていたのだった。最もカードを手元に置いていたからといって騎士のスペードに会えるわけではないのだが。
「あ、そうだ。フウガ君にカードを渡して、スペード様の似顔絵を描いてもらっちゃおうかなあ。それならカードを手放してもいいかも」
さすがにこの国の画家に頼むのも気が引けるので、ゆりは頼むならフウガに頼みたいと思った。
「ついでにカードもフウガ君に譲っちゃおうかな。それもいいかも」
「にゃーん」
「うん？ ニャン？」
部屋の中を見回すと、床の上にかわいいリュックを背負った金毛の猫がいる。
「えーあれ？ クーガ様、クーガ様も来た？」
ゆりは部屋の外に出てクーガを捜したが、クーガは来る気配がなかった。
「もしかして一人で来たの？」
「ニャン」
「ワン」
ジロウが猫の側にやってきた。
「そっか。ジロウ君に会いに来たのね」
二人は頬を寄せ合ったりしている。ゆりは微笑ましく見ていたが、やがてピーンと閃いた。
「あ、そうだ。猫ちゃん、この後クーガ様に会いに行く？」
「ニャン」
「急いで手紙を書くから待ってて」
（クーガ様経由でフウガ君にカードを渡そう！）
ゆりはあわててフウガに手紙を書いて、お金とカードを一つの袋に入れた。改めてとなると決心が揺らぎそうなので、勢いのまま渡すことにした。
「これ、クーガ様に渡してくれる？」
「にゃあ」
猫は背中を向けた。
「ありがとう。猫ちゃん。本当に賢いわね」
ゆりは猫のリュックにそれらを入れて、クーガへの手紙も入れたのだった
その後、猫はちゃんと聖地にいるクーガの元にやってきた。
猫はクーガに背中を向けていたので、クーガはリュックの中身を取り出してみた。するとゆりからの自分宛の手紙が入っていた。
「リーファ、蛇の国に行っていたのですか？」
クーガは驚いている。
「ニャーン」
「すごいですね」
クーガはゆりからの手紙を読んで、フウガに渡してほしいという袋を持ってみた。中にお金らしきものと硬い四角い物が入っている。
「なんだろう？」
クーガは中身が気になったが、フウガに渡すまで見るのは我慢することにした。
翌日、聖地でのクーガのお話にフウガがやってきたので、お話会の後、クーガはフウガを別室に呼んで、ゆりに頼まれていた物をクーガに渡した。別室に呼ばれただけでフウガはうれしそうに尻尾を振っている。
「なんだろう。カード？」
フウガはゆりからの手紙を読んだ。
「なるほど、カードの一番上にいるスペードの騎士様をスケッチブックに書いてほしい、だそうです。国には画家とかいないのかな？」
「フウガが上手だからじゃないですか？」
「俺より上手な人はたくさんいると思いますけど」
なんといってもフウガの本職は画家ではないので、フウガは自分でもそう思っていた。フウガはカードを紙のケースから取り出してみた。
「いろいろな絵柄が描かれたカードですね。これが騎士様か」
フウガは一番上のカードをしげしげと見つめている。
クーガは横からそのカードを見た。
「スペード……」
「スペードの騎士様だそうで、ちょっと絵が小さいですね。まあ描けないことはないけど……かっこいい騎士さんだな。このカードは俺がもらってもいいけど気が向いたらいずれ他の人に渡してほしいって。魔法のカードで百人目の持ち主に不思議なことが起こるカードですって。王妃様が百人目だったんだ。じゃあ俺が一人目ってこと？ 不思議なことって何が起こるんでしょうね」
「さあ……」
クーガはゆりが「スペード様は憧れの騎士様」と言っていたのを思い出していた。
（きっかけはこのカードか）
とクーガはそう気がついた。このカードも、魔力を感じる、どこか不思議なカードである。特に、魔法使いがいるカードから強い魔力を感じる。
「私もよくは知らないですが、この騎士のモデルになった男なら知ってますよ」
「え？ モデルがいるんですか？ 会いたいなあ。絵を描くなら、実物が見てみたいです」
「じゃあ今から会いますか？」
「今から？ スケッチしたいんで、紙と鉛筆がないと」
「神殿にあったと思うんで持って来ますよ」
こうして二人はスペードに会いに行くことになった。
スペードはその頃、いつもの空き地で若手神官達に稽古をつけている最中だった。クーガと背が高い獣系の不思議な男がやってきたので、スペードは稽古を中断してクーガに近づいた。
「クーガ様どうかしたんですか？」
「わっすごい。そっくりだ！」
フウガの目が輝いている。
「え？」
「スペードさん、二時間ほど、顔を貸してください」
クーガが微笑んで頼んだ。
「え？ 顔？」
「すげえ」
フウガが何かを持ってスペードと見くらべていたので、スペードはそれをのぞいて、「あ！」と声をあげた。
「そのカードは」
「モデルになったあなたの肖像画が欲しいんです」
クーガが言った。
「はあ？」
「俺はフウガです。二時間ほどお願いします！」
フウガは頭を下げていた。
クーガは一旦去って行き、スペードはベンチに座ってフウガに顔を描かれることになった。スペードにしたら恥ずかしいことこの上ない。神官達は自分達で勝手に稽古をしながらも、ちらちらスペードを見ていた。
「あのー、依頼主って……」
「蛇の国の王妃様なんです」
「王妃様が俺の顔を？」
「いえ、このスペードの騎士様を描いてほしいって。そしたらクーガ様がモデルがいるって教えてくれて」
「そうなんですか。あなたは王妃様と知り合いなんですか？」
「はい、蛇の国で教会の建設のお手伝いをしてました。俺はクーガ様のファンで、王妃様もクーガ様のファンクラブの会員なんです」
「へー」
「どうしてこのカードのモデルになったんですか？ もしかして、カードには全員モデルがいるんですか？」
フウガが手を動かしながら聞いた。
「全員はいませんよ。それで、そのカードも王妃様に返すんですか？」
「いえ、俺がもらっていいって。それで気が向いたら他の人に渡してほしいって」
「そうなんですか」
「王妃様、よっぽどこの騎士様が気に入ったんですね」
スペードはそれに対しては無言だった。
二時間ほどしてクーガがやってきた。
「そろそろいいですか？」
「はい。ありがとうございます」
フウガはスペードに頭を下げていた。
「それでは」
クーガはフウガを連れて去って行こうとしたが、スペードが、「クーガ様、今晩一緒に飲みません？」と誘ってみた。
「クーガ様はお酒は飲みません」
フウガがすぐに答えていた。
「そうなんですか」
「普段は飲まないですが……たまにはいいでしょう。夜こっちに来てください」
クーガの言葉にスペードよりもフウガが驚いていた。
「え？ クーガ様は下戸じゃないんですか？」
「下戸ではないですよ」
「なんだ。情報を更新しないと」
フウガはぶつぶつ言っていた。
「なら、今夜そちらに窺います」
「では」
クーガとフウガは去って行った。
神官達が近づいてきた。
「さっきの人、どこの一族なんでしょうかね。犬ですかね？ それにしては大きい人でしたが」
「さあ、純粋な犬ではないと思うが」
スペードが答えた。
「クーガ様と飲むなんて、スペード様本当にお友達になったんですね。すごい」
神官達はそこに感心していた。
（王妃様、カードを手放すことにしたんだな。なんだか俺もちょっと寂しいような……変な気分だな）
スペードも妙な気持ちを感じていた。
（ラーズ様っていうすごい恋人がいるのにあのスペードにあれだけ憧れてるんだから、ほんと変わった人だよなあ）
ねぼすけの言葉ではないが、普通の女性ならば、神様を恋人にして、妖精にちょっかいを出すのはあり得ないことだ。
（大体俺を連れてラーズ様の神殿に行くってのも今考えればあり得ないんだが……大丈夫だったのかな）
スペードは今頃そのことを気にしていた。
（それより今晩クーガ様と約束してしまったな。まさか受けてくれるとは思わなかったが、彼女とのことを聞いてもいいのかなあ）
スペードはいろいろ悩みながらも神殿に戻ったのだった。
その頃城のゆりは、
「カードの百人目の持ち主が男になるように。絶対男になるように」
と祈っていたのだった。
つづく
十三部
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